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権力と繁栄の樹と言われるケヤキ。昔から私たち日本人の生活を支えてくれています。今回はそんな「ケヤキ」の木材としての魅力、木の硬さなどの個性を紹介します!今回も木材のプロフェッショナル「材木屋のおやじとせがれ」の八田さんに聞きました!是非、ご覧ください!
■日本の代表的銘木「ケヤキ」
日本の代表的な銘木・王様と言えば「ケヤキ」です。古くから建築物に多く使われてきました。住宅の大黒柱や床の間、お寺の内装材、日本家屋のお屋敷には隅々まで欅が使用され、ひとつのステータスとも言える木材です。
大きな道管が年輪の周りに並んでいるので年輪がはっきりとしており、このハッキリとした年輪がケヤキの大きな特長のひとつです。
肌目にはやや粗さがありますが手入れを美しい光沢がでますが手入れをすると美しい光沢がでます。
歴史的建造物、例えば、京都の清水寺にある清水の舞台の柱は巨大な欅が使われていますが、400年後の大改修を見据えて京都北部の山で欅の植林を行なっており、清水の舞台を後世に残すための努力が続けられています。
しかしながら、古くから愛用され日本家屋に多く用いられてきた事から和風のイメージが強く、現代の洋風なデザインに馴染みにくい印象になってしまったために、昔のような活用は少なくなってきました。
■日本三大大径木のひとつ
欅は北海道を除き全国的に分布しており、実は日本固有の木材です。
日本の大径木と言えば「クス(楠)」「トチ(栃)」「ケヤキ(欅)」が挙げられますが、欅は各地の県木・市木に指定されるなど、その太く大きく逞しい姿からシンボル的な役割も果たしています。また、全国各地で大木に育つため、御神木として扱われるケースも多く見られます。
欅の語源は「けやけき木」と言われ、他と際立って端正であること・木目が極めて美しいことからこのように表現されたと言われているようです。
■最高級と呼ばれる如輪杢・玉杢
欅は捨てるところが非常に少ない有用樹種で、建築用材の他、工芸品や表札・看板などあらゆる木製品に使われます。
欅には美しい模様の「杢」がよく出ますが、その中でも「如輪杢」「玉杢」は最高級と言われています。ひと昔前では、銘木市場では「如輪杢(玉杢)1つで10万円」という値付け・取引されるほど。現在でも美しい杢の入っている欅は高額で取引され、貴重な材料として珍重されています。
■こんな人にオススメ
和風のお住まいがお好きな方や、古民家を料亭や旅館チックにリノベーションする時にはピッタリの逸品です。日本固有の木材というストーリー性から、インバウンド需要・Japan Quality・Japan Woodを魅せるにはうってつけの素材です。
また、例えばダーク色に着色する事で力強い木目を活かしながらイメチェンする事もできますので、そういった活用の仕方も非常に良いかもしれません。