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「子供が小学校に入って子供部屋が必要になった!だけど、どんな部屋を作ればいいのだろうか・・・」
そう悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか?
今回はそんな人に向けて子供が勉強しやすい部屋の作り方を紹介します。
実は部屋のレイアウト一つで集中力は大きく変わります。
インテリア業界で3年間社員が集中しやすいオフィス作りに関わった私が子供の集中力が上がる部屋の作り方を紹介します!
是非、ご覧ください!
部屋の環境によって集中力が変わるの?
勉強部屋のレイアウトが作業能率に深く関わっていることは、科学的に実証されています。
英サルフォード大学が2011年~2012年に行なった実験では、教室のコンディションによって生徒の学業成績が大きく影響を受けることが示されました。
実験場所は、イギリスのブラックプール市にある7つの小学校。研究チームはそれぞれの教室の配色や形状、陽当たりの具合などの10項目を評価し、各生徒の成績を年度の最初と最後に集計。
すると、「配色」や「光」など6項目の環境要因が、成績と関連を持っているとわかったのです。
学校の自習スペースやカフェなど、綺麗で居心地のいい場所だと勉強が捗った、という経験はあるかと思います。
集中力が高まる部屋を作って勉強効率をあげましょう。
理想のデスクの場所やチェアの選び方は?
デスクと壁の間にはできるだけ空間を!窓の位置は“利き手と反対側”を意識しよう
集中できる勉強部屋づくりのコツの1つめとして、まずは「デスク」のレイアウトについて見ていきましょう。
多くの方は、デスクの前面を壁にくっつける形で配置しているのではないでしょうか。
しかし実は、すぐ目の前に壁があると心理的に圧迫感が生じ、集中力が落ちてしまいやすくなります。したがって、デスクと壁の間にはできるだけ空間をとり、なるべく壁が顔の近くに迫らない状態にすることが大切です。
デスクに対する窓の位置も重要。理想的な窓の位置は“利き手と反対側”です。
右利きの人であれば、ペンを持つ手と逆の左側に窓が来るようにすることで、自然光によって手元を明るくできます。
勉強が捗る椅子の選び方は、デスクに手を置いたときに肘が90度、背中の角度は100~110度
コーネル大学のアラン・ヘッジ教授によると、人間工学的に最適な椅子の高さは、デスクに手を置いたときに肘が90度になるくらいだそう。高さが合わない場合は、椅子の高さを変えたり、お尻の下にクッションを敷いたりして調整しましょう。
背中の角度は100~110度、つまり垂直よりも少し後ろに傾いている程度が理想的です。椅子を選ぶ際には、座り心地だけでなく背もたれの傾き方にも注目してください。
デスクは、勉強部屋の“命”であるからこそ、レイアウトには特にこだわりましょう。
理想のベットの位置は?
ベッドは「デスクに近接した位置」に置こう
ベッドを「デスクに近接した位置」に置くことがおすすめで。
ベッドと机が近ければ、朝起きたときにベッドからデスクへ移動する心理的負担が軽くなり、勉強を習慣づけやすくなるのだそうです。
眠くても、やる気が起きなくても、頭が働かなくても、毎日同じことを続けていく。すると、「朝起きたらとにかく勉強を始める」という習慣が、しだいに身体に染みつきます。
勉強部屋と寝室が同じ部屋の方は、ぜひベッドのレイアウトにもこだわってみてください
勉強のやる気がでる収納方法とは?
参考書などの勉強に関連するものは、なるべく目につきやすい場所に置こう
参考書などの勉強に関連するものは、なるべく目につきやすい場所に置きましょう。
たとえば、部屋に入ったときすぐ見える位置に本棚を置く、デスクにノートを開いたまま置いておく、机の上に参考書を立てかけておく、といった方法が考えられます。
勉強道具が頻繁に視界に入るようにすることで、いわばエンジンの「アイドリング状態」のように、勉強や仕事のスイッチを常にオンにしておけるため、いざ作業をしようというときにスムーズに取り掛かれるのです。
また、嫌いな科目や分野の参考書ほど、より目立ちやすい場所に置いておくのも効果的です。
心理学には「単純接触効果」というものがあります。
単純接触効果とは、頻繁に目にするものほど好きになりやすいという心理効果のこと。つまり、嫌いな科目に何度も「接触」する機会をつくることで、単純接触効果が働き、嫌いな科目への抵抗感をしだいになくしていけるのです。
集中して勉強するにはどんな色のインテリアを集めればいい?
集中力を高めるのに適した色は、「青色」
集中力を高めるのに適した色は、「青色」。
青色には、精神をリラックスさせる「鎮静効果」があるため、焦りやいら立ちが鎮まり、作業に没頭しやすくなります。
青色の鎮静効果を利用するために、勉強部屋のカーテンや壁に飾る絵画など、勉強中に視界に入りやすい場所に取り入れてみましょう。
脳を活性化させてパフォーマンスを高めたい場合には、「黄色」を選択しよう
脳を活性化させてパフォーマンスを高めたい場合には、「黄色」が効果的です。
東京電機大学は、2016年に、色彩と知的能力の関連性を調べる実験を行ないました。
被験者を白・赤・青・黄の4種類の小部屋(ブース)に入れて計算課題を解かせ、正答率を比較するという内容です。
実験の結果、黄色のブースでは正答率が最も高く、最大脳活動値もほかの色に比べて大きいことがわかりました。
脳のパフォーマンスがアップする代償として、黄色のブースでは疲労がもっとも溜まりやすくなります。
つまり、「青色」がストレスを緩和しながら集中力を持続する“長距離走”タイプだとしたら、「黄色」は、突発的に力を漲らせる“短距離走”向きの色なのです。
集中できる最適な室温は?
作業をするのに最適な室温は、25℃
勉強部屋の環境を快適に整えるには、室温も大切な要素です。作業をするのに最適な室温は、25℃程度であると言われています。
コーネル大学は2004年、20℃のオフィスと25℃のオフィス(※)で働く被験者のパフォーマンスを1ヵ月ずつモニターしました。25℃のオフィスでは、20℃のオフィスに比べ、タイピングのエラーは44%減少し、出力される文字量は150%も上昇したそうです。(※実験上の単位は、華氏68度と華氏77度。)
勉強部屋には、見えやすい位置に室温計を置いておき、暑すぎる・寒すぎると感じたときには、こまめに温度調整をしましょう。
IKEAで購入できるおすすめアイテムを紹介
置りたたみ式で空間を広く使える!PIPLÄRKA ピプレールカ
高さは5段階で調節でき、作業台は傾けられます。
柔らかな丸みのある角なので、お子さまがテーブルの縁にぶつかったときにケガをするリスクを最小限に抑えます。
デスクを傾けたときに本が滑り落ちないように、デスクのフロントエッジにストッパーが付いています
収納エリアと棚があるので、お子さまが図画工作や宿題をするときに、手の届く場所に一番大切なものを置いておけます。
青色の天板のため集中力がアップします。
シートと背もたれが連動して倒れます。背もたれが倒れないよう固定することもできるので、安定感のある座り心地です
背もたれは通気性の高いメッシュ素材。長時間座っても背中が蒸れません。
シートの位置を前後に調節できます。背もたれは腰当て付きなので、背中を快適にサポートできます。
体型や好みに合わせてヘッドレストと腰当ての位置を調節できます安全キャスターは感圧式ロック機能付き。立ち上がるとチェアが動かないようロックがかかります。座るとロックが解除されます
アームレストは上下・前後に調節できるので、腕を快適にサポートします
革は使い込むほどに風合いが増し、美しいツヤが出ます。
番外編:いつ子供に自分の部屋を持たせればいいの?
いつ子供に部屋を与えればいいのか意外とタイミングがわからないですよね・・・
そこでいつ子供に自分の部屋を持たせたらいいのか。タイミング別のメリットを紹介します!
是非、ご覧ください!
小学校低学年
子ども部屋を作るタイミングとして「小学生になったら」と検討している親御さまが多いです。
小学生のなかでもいつから子ども部屋を準備したらいいのか迷う場合もあるでしょう。
一般的には前項のアンケート結果でも見られたように「小学校低学年」の時期を選ぶ方が多く、特に小学校入学という大きな節目に子ども部屋を準備するケースが多く見られます。
小学校低学年は発達段階としては「学童期」で、自分でできることが増えて自立心が高まる年代にあたります。たとえば自分で着替えの服を選んだり、ひとりで寝たいと言い出したりなど、「自分で自由にやってみたい」といった主張が芽生え始める時期です。
そういった成長過程に合わせて子ども部屋を用意することで、上手にお子さまの自立心を尊重できます。ただし、まだすべてを自分の判断で行うことが難しい年代なので、お子さまの様子を観察しながら適度な距離感でサポートしてあげることが大切です。
「勤勉性を高める」目的としても、小学校低学年の頃に子ども部屋を作るご家庭が多く見られます。勉強が本格的にスタートするタイミングでお子さま専用の学習机を取り入れることで、学習意欲の向上につながる、机に向かう習慣が身に付きやすいといったメリットを期待できるでしょう。
小学校高学年
小学校高学年においては、子ども部屋は「勉強に集中できる場所」として大いに役立ちます。特に中学受験をするご家庭では、より静かな環境で取り組めるようにとリビング学習から個室での学習へと切り替えるケースが多いです。
また、この時期は「学童期」と「思春期」のちょうど中間にあたる複雑な時期で、周囲との比較によって羞恥心を覚えたり、親に言えない秘密を抱えたりと精神的に不安定になりやすい傾向があります。そういった心の成長という観点からも子ども部屋の必要性は高く、お子さまのプライバシーを尊重してひとりになれる空間を作ってあげることが大切です。
中学生以上
中学生は「思春期」にあたる年代で、なかには反抗期を迎えるお子さまもいるかもしれません。家族とケンカをしたとき、あるいは友達関係で悩んだときやつらいことがあったとき、ひとりになって心をリセットできる子ども部屋の存在はとても大切です。リラックスできる場所があることによって心に余裕が生まれ、自分自身と上手に向き合えるようになるでしょう。
また、中学生以上になると勉強時間がさらに増えるため、より集中しやすい環境を整える目的としても子ども部屋は重宝します。さらにお子さまによっては趣味に没頭するための部屋として活用する場合もあり、全体的にお子さま関連のモノが増えることから個室を用意する必要性がますます高まる時期です。
頭が良くなる一歩は集中できる環境作りから!
今回は作業能率が向上する勉強部屋のレイアウトを特集しました。
親御さんは集中して勉強をして欲しいもの。
そこでお子さんの部屋を集中できる環境に整えてあげて勉強の作業効率を空間作りのタイミングで支援しませんか?