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誰でもお洒落な部屋を作れる、「部屋づくりのコツ」!
今回は、「シンメトリーとアシンメトリー」「余白のプランニング」について解説します!
シンメトリー(平行移動)
中心で分けた時に、左右を鏡に映したような状態を「シンメトリー」と言います。
インテリアの世界では、アイテムを2つセットしたり、リピートさせてバランスを作る際にこの「シンメトリー」を使います。
「シンメトリー」には、形の違ったインテリアを規則的に見せる、スタイルの迫力を増すという効果があります。
「シンメトリー」は、対になったランプ、クッション、燭台(ともしびだい)、椅子、窓に吊るペンダントライトなど、クラシックでエレガントなインテリアによく取り入れられます。
そして、ディテールと刺激に満ちたマキシマリスト的なインテリアに落ち着いた雰囲気を与えます。
ちなみにマキシマリストは、好きなモノに囲まれることでその幸福度を高める人のことです。
シンメトリーには、色々な種類があります。
鏡面対称
もう一方が、鏡に映ったような状態の事を鏡面対称と言います。
これは良く、ベッドルームで使われます。
全く同じベッドサイドテーブルやランプを、ベッドの両サイドに置くことで落ち着いた雰囲気と調和の取れたバランスが生まれます。
また、この鏡面対称は縦軸や横軸でも使えます。
回転対称
中央を軸にして回転させたものを回転対称と言います。
星形や丸いラグに繰り返される柄などにこの回転対称が使われます。
丸い家具をコーディネートする時には、放射状のバランスに気を使います。
中心点や中心軸を基準に、円形のテーブル、円形のランプ、円形のラグというふうに組み合わせていきます。
そこに長方形のラグや長細いランプを混ぜてしまうと、見る角度によって形を変わるし、線が途切れてしまいます。
丸いテーブルには、丸いランプが似合います。
回転対称や放射状のバランスを使うと、どちら側に座っても、どの方向から見ても、同じ構成に見えるからです!
並進対称
模様や形が等間隔で繰り返されるシンメトリーの事を「並進対称」といいます。
別名「並行移動」と呼ばれているこのシンメトリーは、並木道、壁紙の模様、格子模様の床、タイル張りの壁に見ることができます。
アンシンメトリー
西洋ではシンメトリーがバランスを支えてきましたが、東洋ではその逆です。
構図の不規則性とアシンメトリー(非対称)によってバランスを作っています。
アシンメトリーにも色々な種類があります。
わび・さび
「わび・さび」は日本の美とインテリアのコンセプトで、ありのままの中に美しさを見出します。
完璧でないものを賞賛し、生まれてから朽ちるまでの循環に美しさを見出すという考えです。
不均整
「不均整」は禅における美の7原則の一つです。
非対称または不規則という意味で「非対称のバランス」と呼ばれます。
あえて不完全なものを、直線や完璧な表面に組み合わせるテクニックは、洗練されている新築物件に効果的です。
また、日本の言い伝えでは「満つれば欠ける」ということわざもあるように、「建物は完成と同時に崩壊が始まる」と考え、わざと未完成の状態にすることで災いをさけるために、一本だけ逆さにしたと言われています。
例として、日光東照宮の逆柱が挙げられます。
不完全なものには、魔除けの効果もあります!
部屋に遊び心を
新築物件をシンメトリーにコーディネートしてしまうと、直線や硬さが目立った部屋になってしまいます。
こういった物件には、有機的な形、アシンメトリーな模様を取り入れることでアットホームでくつろげる部屋を作れます。
不規則とアシンメトリーの例
不規則とアシンメトリーの例は、以下の通りです。
- 美しい石や枝など天然素材やざらざらの表面、あえて磨きをかけてないものやいびつな形のものをスタイリングに取り入れましょう。
- 手づくりの登記や工芸品など、不規則な形で雰囲気を変える。
- 大理石や石灰岩など、自然の中にある不規則なストラクチャーやパターンの素材を取り入れる。
- それ以外に自然な動きのあるものを取り入れる。長い毛足のラグ、不規則な柄のラグなど。
- アシンメトリーで有機的な柄の壁紙やテキスタイルを選ぶ(繰り返しやシンメトリーな模様の逆)
- 筆の躍動感を感じるような絵画を飾る。大胆な絵柄や鉛筆画や家具の油絵などを、緻密なデジタルプリントと合わせると生き生きとした部屋の印象へ。
- フレームは、左右対称ではなく、不均等に飾る。
比率とサイズにバリエーションを
インテリアのコーディネートで一番よくある間違いは、比率とサイズバランスを気にかけてないことです。
ソファには全く同じサイズのクッションがズラリと、同じサイズのランタンや植木鉢などが原因で躍動感が生まれない部屋になっていませんか?
単調な繰り返しばかりで、最悪の場合、居心地の悪いこわばった印象になってしまう場合があります。
たいていは、その繰り返しを途切れさせるようなアイテムを投入すればよくなります。
また、一方で比率を変えるというアプローチもあります。
背丈の高いもの、低いもの、幅の広いもの、幅の狭いもの、大きなもの、小さいものなど。
ソファのクッションのサイズをバラバラにしたり、巨大な鉢や大きく茂った植物を部屋に置くことで部屋の全体的な印象が大きく変わります。
余白のプランニング
インテリアを考えるときには、物を置く場所ばかりプランニングしがちです。
しかし、英語で言う「ネガティブ・スペース」つまり「余白」も同じくらい大事です!
家具や物を置かない床や壁のスペースの事で、家の中の通り道「動線」は部屋に絶対必要ですよね。
インテリアに取り掛かる前に、全体の印象を心地よくするためには、部屋のどの部分を風通しのいい状態にしておくか、意識的にプランニングするようにしましょう。
音楽にもゆるやかなつながりの部分があるように、インテリアにも、異なるリズムの間を取り持つ存在が必要です。
モノが溢れた空間になってしまうと、全体がモノで溢れたストレスフルな雰囲気になり、部屋が単調なイメージとなってしまいます。
物がたくさんある濃密な雰囲気が好きな人でも、動くための動線は必要ですよね!
余白のプランニングは、インテリアを考えるときに全体的な調和をとるためにとても重要です!
実例を紹介します。
絵画を使った余白のプランニング
絵画を一点だけ飾り、その周りに大きな余白を作ることで、一見すると控えめで小さな絵画も印象が強まります!
照明を使った余白のプランニング
余白といえば、上の空間すなわちライトにスポットを当てるというアプローチも考えられます。
その場合、柄の壁紙やフレームより、無地で飾りつけの無い背景を用意する方が美しくスタイリッシュに見えます。
自然光を使った余白のプランニング
ミニマリズムでは、部屋に美しい影や光が差すのを楽しむための余白を残します。
部屋の中の自然光を生かしてみませんか?
あえてモノを置かない余白のプランニング
あえてモノを置かないという余白のプランニングがあります。
その余白の周りのアイテムと一緒になって、視覚効果を生み出します。
今回は、ここまでです!
私たちは、「部屋づくりのコツ」というコンテンツで、勘に頼らない法則に基づいたインテリアスタイリングについて紹介しています。
他の法則を知りたい方は、こちらからご覧ください。