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インテリアは、センスに任せるのでは無く、法則に則り配置をすれば、誰でもお洒落な部屋を簡単に作れることが分かってきたのではないでしょうか?今回は、ラインがもたらす部屋の変化や、視覚的に重い・軽いインテリアについて紹介します!
「目を誘導させる」ためのライン「リーディングライン」
インテリアコーディネーターの勉強をしていると、よく「リーディングライン」という言葉が出てきます。
これは、フォーカルポイントにしたい点やアイテムに「目を誘導させる」ためのラインです。
写真家も、構図やモチーフの配置を考えるときに、周囲の環境や自然の中に存在するラインを利用し、写真に奥行や方向性など躍動感を演出します。
もちろん、この「リーディングライン」はインテリアにも活用することが出来ます。
影や光も、日中の日の当たり方で、リーディングラインを作ろう!
壁や床、天井の回り縁など、建物自体にラインがあります。
また、家具やカーペットのようなインテリアにも当然ラインが存在します。
そして、影や光も、日中の日の当たり方で、強い線をつくることができます。
家具や雑貨の隙間や、人が通る部分を利用して、特定の方向に視線を向けさせたり、特定の形状にアイテムをまとめることで傾斜やラインを強めることが出来、あなたの理想の空間を作ることが出来ます!
それでは、どのラインを作ると、部屋はどのように見えるのか解説していきます!
まずは、床の模様がどう部屋を印象づけるのか見てみましょう!
部屋のサイズを強調する格子模様の床
床を大きな格子模様(区切るラインが少ない)の床にすることで、部屋のサイズを強調されます。
また、格子を小さくすることで(区切るラインを多い)部屋に温かな雰囲気を与えます。
部屋を細長く見せる縦縞模様の床
手前から縦に向かう縦模様のラインは、部屋を細く長く感じさせます。
横縞模様の床
横に走る縦模様の床は、部屋を幅広く感じさせます。
部屋が広く見える対角線の床
対角線を生むように敷いた床は、部屋がオープンになり広く見えます。
対角線が、視線を斜め上から斜め下に導いてくれるので、壁にいくつものフレームを飾るときや「静止画」のように雑貨を集めて飾る際、その輪郭がフォーカルポイントに視線を導く線になるように誘導します。
水平ライン
はっきりとした水平のラインを取り入れることで、部屋の幅が広くみえます。この目の錯覚は、狭い空間におすすめのテクニックです!
水平方向に縦の入った壁紙や家具を選ぶまた、水平方向に長い棚板を渡した本棚を配置すると横方向に視線を誘導するリーディングラインが現れます。
壁に貼る木のパネルや壁紙も同様で、天井が高すぎる印象を弱め、アットホームな雰囲気を与えてくれます!
実際よりも天井が高く見える垂直ライン
壁紙を貼る際や、床から天井まである細長い棚をいくつも並べることで、部屋の垂直ラインを強調できます!
視線もその線に沿って上がり、目の錯覚で、実際よりも天井が高い様に感じます
部屋に柔らかな印象を与える曲線
シャープで角ばった印象になりすぎないように、インテリアには丸みを帯びた柔らかなラインも必要です!
アール型の天井、曲線を描く窓や壁、zdや曲線を描く家具や鏡といったアイテムを使い部屋に柔らかい印象を与えましょう!
視覚的な重さ
例えば、暗い部屋の印象と明るい部屋の印象って何か違いますよね?
この印象の違いを、インテリアコーディネーターやスタイリストは、「重い」や「軽い」と表現しています。
それでは、「重い」「軽い」の違いは何でしょうか?
視覚的に重いインテリアは、以下の通りです。
- 大きなアイテム
- 暗い色
- 高コントラスト
- 温かな色合い
- 部屋の角や端にあるアイテム
- 対角線
- 複雑な形
また、視覚的に軽いインテリアは以下の通りです。
- 小さなアイテム
- 明るい色
- 低コントラスト
- 冷たい色合い
- 部屋の中心付近にあるアイテム
- 水平ライン
- シンプルな形
視覚的な重さの活かし方
視覚的な重さとは、部屋のアイテムを強調します!
視覚的な重さとは、リーディングラインと同じように、あえて部屋のどこかを強調し、あなたが望む方向に視線を導きます!
明るい色の部屋にフォーカルポイントが欲しいなら、目が惹きつけられるのは暗い色のアイテムです。
構図の中に似たようなアイテムがいくつもあっても、その中のひとつにフォーカスしたいなら、それを一番外側に配置するという手もあります。
スタイリングに「視覚的な重さ」を活用している人たちは、うまく行かない部分を「正反対のもので補うことで、目の錯覚を生じさせる」手法を使っています。
広い空虚な空間の印象を和らげるために、大きくて視覚的に重い家具を選ぶことがあります。
大きく広々とした空間には、密度の高いアイテムにほうがしっくりくるからです。
小さな狭い空間に暮らしているなら、逆に軽やかなテキスタイルや家具を
小さな狭い空間に暮らしているなら、逆に軽やかなテキスタイルや家具で窮屈な印象をぬぐいさりましょう!
シンプルなデザインや涼しげで明るい色のインテリアで五感を騙すことができます!
濃い色の複雑な模様は、大柄で重い印象を与えます。
目の錯覚
ここで目の錯覚について解説します!
この図の青い丸は、一緒の大きさです!
しかし、囲んでいる円の大きによってサイズが異なって認識されます!
目立たせたいアイテムを、どう見せたいのか考えてアイテムを配置しましょう!
アンカリング
バランスがうまく取れてないと感じる部屋や一角があるなら、家具のレイアウトやグルーピングに錨(アンカー)があるかどうかを考えてみましょう!
「アンカリング」というのは、スタイリングしたい部屋や一角に視覚的な重心があることです。
アンカリングポイントとフォーカルポイントを混同しないように気をつけましょう!
部屋のアンカリングポイント
この写真にまとまりがあるように見えませんか?
「部屋の底」となる大きなラグが明確な土台になることで、インテリアにまとまりが生まれるからです!
部屋のアンカリングポイントは、インテリアの中でまず目がいかなくていいのです。
視覚的な錨として、重みと安心感を生み、あなたが望む場所に注目が導かれるのを手伝います!
視覚的なアンカーが、他の家具と調和をとり、印象をまとめてくれます。
アンカーとなるアイテムは以下の様に挙げられます。
- キッチン→ダイニングテーブル
- リビング→ソファ
- ベッドルーム→ベッド
他にも、視覚的な重心になる家具は、以下が考えられます
- 玄関→印象的なチェスト
- 仕事部屋→大きな本棚
- バスルーム→どっしりとした洗面台
アイテム配置のコツ
物がたくさんある構図も、底にはっきりした重心が必要です。
本棚であれば大きな本を下の方に集めた方が、落ち着いて調和の取れた雰囲気に仕上がります。
インテリアの配色のコツ
床は、土(暗い色)、天井に近づくほど空(明るい色)に
部屋の色を決めるときは、自然界の配色を参考にするとバランスが良く見えます!
一番下に色の重心が来るようにして、軽いニュアンスカラーは上に。
床は、土(暗い色)、天井に近づくほど空(明るい色)をイメージするとバランスの良い部屋が出来ます!
ニュアンスカラーとは
ちなみにニュアンスカラーとは、絶妙であいまいなカラーを指します。ビビッドカラーやペールカラーなど鮮やかな色とちがい、全体的に彩度が低めでグレーがかった色合いが特徴で、中間色などの彩度を落とした色のイメージ。
グレーがかってはいますが彩度があるため無彩色とは異なります。